2023-24 STMダブル760K ②結果まとめ

長崎橘湾岸スーパーマラニック217K〈E部門〉2018 〜レースレポート①〜

長崎橘湾岸スーパーマラニック217K〈E部門〉2018 〜レースレポート①〜


〜結果速報〜
〜大会概要〜
からのつづきです


【レースレポート】


▶︎▶︎スタートまで

つい先日走った比良山系縦走のほどよい疲労感を足に感じながら神戸空港に向かった。


いつもは行き、帰りともにJRを利用しているが、今年はスカイマークが破格の値段だったので往路のみ飛行機で行くことにした。これが後の災難に繋がるとは知らずに...(その話はまたレースレポ終了後に時間があれば笑)

長崎空港からバスに乗り市内へ向かう。バス代は片道900円(往復なら1600円)。晩飯やレース中の行動食を買い込み、ホテルに到着したのは22時頃。テレビをぼぉっと眺めながら炭水化物中心のメニューを淡々と消化していく。明日は14時スタートだ。時間に余裕があるので明日の準備もそこそこに0時頃就寝した。

アラームのけたたましい音で目覚めたのが6時20分ころ。珍しく寝つきがよく途中で起きたのは一度だけ。通常レース前は興奮から眠れない(1時間おきに起きることもしばしば)ことがほとんどなので凄く気分が良かった。このホテルに泊まるのは4回目。もう身体が慣れてきたのかもしれない。カーテンを開くと眩しくてしばらく目を開けられなかった。最高の天気に心が躍る。冷たい水で顔を洗い、Tシャツ短パンに着替えると、朝食バイキングを食べに急いで部屋を出た。

...

え…?
んなことどーでもいい??

ですよね。この調子だと永遠に終わらないので大幅にカットします(笑)
もし需要があるなら書きます。何の面白い出来事もありませんけど。


▶︎▶︎スタート0km  → 女神大橋エイド65.0km 5時間22分 
《出島公園〜稲佐山CP〜鳴見ダムCP〜あぐりの丘CP〜女神大橋》



14:00(00:00経過)
0km地点
出島表門橋をスタート

上空にあるシベリアからの寒波の影響か、日陰にいると5月にしては冷んやりとした空気を感じる。しかし一旦太陽の下に出るとジリジリと音を立てて肌が焼けるのが聞こえそうなほど日差しが強い。

先行しているランナーは今頃どの辺りなんやろ...

E部門の14時スタートは自分ひとりだけだ。これは3月の小江戸大江戸230Kの結果を受け主催者のぎんさんと相談の上決定した。一番遅いスタートの11:00よりも3時間差がある(5:00スタートの方とは最大9時間差)。しかもその中には100km日本代表経験者のもっちーや打倒ひゃっほいに燃える男(?)クロッキーさん、そして昨年秋P部門(103k)優勝者のNさんもいる。

フルボラの高橋さん
スタッフの土居さん
も写ってます♪

日焼け止めちゃんと塗った?
このベルト(ゼッケンベルトのこと)は何?
ちょっと触っとこ笑

急いで受付を済ませスタート地点へ行くと応援の方に質問責めにあう(笑) 予想外にも、たくさんのスタッフや応援の方から声援を受けながらのスタートとなった(L部門2名の方とも一緒のスタート)。

今年は出島和蘭商館跡を一周してから稲佐山へと向かう。通常は水辺の森公園からスタートするが今年はDEJIMA博と重なったため安全上の都合から変更となった。稲佐橋を渡り、稲佐山への激しい登りになった所で一気にペースを上げる。約4kmで標高差300m超をロードで一気に登る。エンジン音を唸らせながら走っていく車の横を登っていく。意外にもL部門のお二人も付いてきた。特に昨年春M部門(80k)優勝者の三宅さんは話しながら走るという余裕っぷり。

前が三宅さん
後ろが杉山さん


14:40(00:40経過)
avg.5'42/km
7.0km地点
稲佐山CPを通過

稲佐山展望台より
GWの観光客から奇異な目で見られた(笑)

ヒートアップしてしまい更にペースアップ(笑)いつもより2分早い自己最速記録(スタートから40分)で稲佐山展望台に到着。三宅さんも流石にこれはヤバいと思ったのか、「杉山さんを少し待ちます!」と仰られたので、ここから先は完全なひとり旅となった。


L部門173Kは
三宅さん、杉山さんが
ワンツーフィニッシュ!
おめでとうございます!!♪( ´θ`)ノ


ヤバい。いきなりオーバーヒート気味。少し先の公衆便所で手足や首に何度も水をかける。そして気持ちいいペースでガンガン下っていく。もちろん序盤からこんなペースで走るのはバカだ。潰れてしまう危険性だってあるし、熱中症なんかでリタイアを余儀なくされる可能性だってある。それでも自分がどこまでやれるか試してみたかった。

目標は20時間切り

これは平均キロ5'31で走らなければ達成できないタイムだ。もちろん圧倒的に自分のレベル以上であることは分かっていたが、どこまで自分が耐えられるのか、そしてフィジカル、メンタル面でどのような変化が出てくるのか一度経験してみたかった。それにアップダウンの激しい橘湾にて、万が一それが達成できればかなりの自信に繋がる。

L部門 左折 あぐりの丘へ
E部門 直進 時津方面へ

そんな事を考えながら電車通りを順調に北上していくと、L、Eの分岐点へ来た。信号待ちのついでに写真をパチリ。Lはここを左折し直接あぐりの丘へ向かうが、Eはそのまま直進し一旦時津方面へと向かう。

比較的平坦な道が続くのでスピードも上がる。この付近での平均ペースはキロ4'30くらい。普通の国道沿いなのであまり面白味はない。


あれれのれ?
確か23km地点くらいで高松さんがエイドしてくれるって言ってたけど...


14時スタートは1人だけなので序盤はエイドを設置できない。そのため専属のサポートを大会側がつけてくれたのだが、その方が高松さんだ。熱心な読者の方なら昨年秋のW部門で熱い走りをされた方だと記憶されていると思う。

いない。。
水は少ししか入れて来なかったのでスッカラカン...
た、高松さぁぁぁああん!!
:(;゙゚'ω゚'):

もちろん声に出した所で魔法のランプの如く現れるはずもない。子子川で左折するとダム方面への登りへと入っていった。

炎天下を30km近く走ってきた飲んだ水は200ml弱。これは流石にヤバい。目についた自販機でアクエリを買う。そのまま急な登りへと入っていく。たった1.5kmほどだがきつい登りだ。ペースが一気に落ちる。平坦な道と違い、ペースを保つためには下りである程度取り戻さなければならない。でも足を使い過ぎれば最後まで持たない。アップダウンの激しいコースはその加減が非常に難しい。


16:35(02:35経過)
avg.4'42/km
32.9km地点
鳴見ダムCPエイドを通過

し〜〜〜ん

あれ?
高松さぁぁぁぁぁぁああん囧

チェックポイントなのでパウチに穴だけ空ける。裏にトイレがあったので首筋や足に入念に水をかけて冷やす。やっぱりサポートの高松さんの姿はない(笑)まぁでも贅沢は言えない。というか「こんなとこで立ち止まらずガンガン進め!」という高松さんなりの優しさなのかもしれない。とは言え、一応不安になったので、走りながらその旨を大会本部へ電話しておいた。

ダム沿いを抜けると豊洋台の住宅地の中を下っていく。すると背後から一台の車が近づいてきた。

高松さん「ごめんごめ〜ん!詰み込みに時間かかっちゃって。」

コンビニのある畝刈という交差点から県道28号線を伝ってあぐりの丘を目指す。登りが延々と続く区間だ。ちょっとでも気を抜けばキロ7分くらいまでペースが落ちそうだ。太陽は傾き日差しが一層強くなる。それでもペースが落ちなかったのは、車で先回りして何度も力強い声援を送ってくれた高松さんの存在だ。

フル(42km)の通過は3時間26分くらい。200k近く走る超ウルトラでサブ3.5で入ったのは初めてだ(と思う)。平均キロ5を切っている。実力以上のペースだが先述した目標に到達するには、これくらい軽くこなせなければならない。夕日を全身に浴びながら延々と続く登り坂に必死に食らいついた。


17:43(03:43経過)
avg.4'58/km
44.9km地点
あぐりの丘CPを通過


ひゃっほいくん!流石に速いなぁ!

先回りして簡易エイドを設置してくれていた高松さんが褒めてくれる。パンチが壊れていたので高松さんのサインで対処してもらう。プシュッ。コーラがうまい!水分を補給するとすぐに出発させてもらった。

ここからしばらくはL部門(173K)のコースを走る。何度も走っているので妙な安心感からペースはぐんぐん上がる。式見漁港まで一気に下ると、アップダウンの連続するR202沿いを淡々と走っていく。

ひゃっ「元気注入してください!!」
高松さん、もう1人の方「パシ〜〜〜〜ん!!」
いってぇぇ笑

無人エイドで高松さんともう1人の方にケツを叩いてもらう(えっと、決してそういう趣味があるわけでは...笑)。そして水を頭にしっかりとかけて冷却する。
※公式エイドの合間合間にクーラーボックスだけが置かれた無人エイドが点在している。

55kmを過ぎ若干ペースが落ちているのを実感していたがあまり気にしなかった。長いレースだ。些細な事で一喜一憂していたらメンタルが持たない。長い尺度で見れば必ずあとで取り戻せるはず!これは経験から得たことだ。まぁ結局取り戻せなかったけど…(^^;;

あ!ろみっちさん!!
また写真撮り忘れたァ(´Д` )

福田霊園の無人エイドで、過去に何度もお世話になったことのあるボラのろみっちさんに会えた。昨秋のW276Kの記憶が一気に蘇る。お茶でもしながら思い出話に華を咲かせたい所だが、もちろんそんな時間はお互いに無い。ここでも身体に溜まった熱をとるため水冷たい水を入念にかける。救急車を待っているランナーがひとりいらっしゃったが結果的に大事に至らなくて良かった。

自作のピーナッツバターパンを食すと福田の町へと一気に駆け降りていく。ここは絶景の広がる好きなポイントだ。橘湾の青い海が目の前にどーんと広がり、遠くにはこれから走ることになる伊王島が一望できる。

あまりの美しさに
テンション上がって

自撮り(笑)

大浜トンネルを走り、地下道を通り、登ったり降りたりしていると、薄暗くなった中にライトアップされた純白の女神大橋が現れる。まさに女神。妙な安心感に包まれる。時計を見ると5時間20分くらいか。ほぼほぼ予定通りだ。でも最後まで持つんだろうか。不安が自信を覆い被さってきた時、遥か橋の下で5,6名のスタッフの方が手を振ってくれているのが見えた。

最終ランナーは自分だけやのに…
なのにこんな暖かい応援をしてくれるなんて…
なにがあっても最後まで諦めへんで…
いや、諦められへんな…笑

少し疲弊し始めていた身体から、熱いものが沸々と込み上げてくるのが手に取るように分かった。


19:22(05:22経過)
4'57/km
65.0km地点
女神大橋エイドを通過



残り151.9km



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